株式会社サザビーリーグ

株式会社サザビーリーグ

改正電帳法対応を契機としたシステム統合
全社的な文書管理基盤の整備と運用コストの削減を実現

「アフタヌーンティー」などの飲食事業、「ロンハーマン」などのアパレル事業を運営する株式会社サザビーリーグ(以下、サザビーリーグ)。同社は改正電子帳簿保存法への対応を契機として、既存の文書管理システムやワークフローシステムのリプレイスを決定。IT子会社である株式会社サザビーリーグIRISの主導により楽々Document Plusを導入した。文書管理システムで行っていた契約書管理業務と、ワークフローシステムで行っていた経理業務を一つのシステムに集約することで、法令に準拠した適正な文書管理体制を確立し、システム運用のコストを年間で100万円以上削減している。

改正電帳法対応を機にワークフロー刷新を決意。
契約書管理の効率化にも着手

サザビーリーグは、1972年の創業以来、生活者に手が届く贅沢とワクワクするライフスタイルの提案をコンセプトに、飲食、アパレル、雑貨とさまざまな領域で事業を展開してきた。現在、展開するブランドは47、店舗数は590にものぼる(2024年3月時点)。さらに、近年、サザビーリーグは従来とは異なるビジネスにも意欲的に取り組んでいる。同社は、2024年に情報システム部門を完全子会社として分社化する形で株式会社サザビーリーグIRIS(以下、IRIS)を設立。グループの情報システムの保守運用やDX推進を担わせるとともに、外販向けのソリューション提供も開始した。

前者の一つが、2022年頃に実施した楽々Document Plusの導入だ。以前、サザビーリーグは既存のワークフローシステムと文書管理システムをそれぞれ運用していたが、それらを廃止し、楽々Document Plusに両システムの機能を集約した。なぜ同社はこうした取り組みにのぞんだのか。その経緯について、サザビーリーグIT推進室室長 兼 IRIS代表取締役社長である石橋晃氏は振り返る。

「導入の主要な目的は改正電子帳簿保存法への対応です。以前、請求書処理などの経理業務は既存のワークフローシステムで実施していたのですが、そのシステムは申請書の回付や承認に特化したシステムであり、改正電子帳簿保存法の要件である帳票類の電子保存の機能は備えていませんでした。そのため、決裁後には印刷した申請書や証憑をファイルに保管しており、早急に体制を変更する必要がありました。法改正への対応は待ったなしの状況であり、新たなシステムの導入を検討する判断に至りました」(石橋氏)。

一方で、サザビーリーグは契約書管理業務にも課題を感じていた。従来、契約書の保管は既存の文書管理システムで実施していたが、契約書の作成にあたっての内部承認は紙の申請書で実施していた。サザビーリーグは数多くの店舗を展開しており、店舗ごとに作成する契約書の枚数も決して少なくない。そのため、紙の申請書による内部承認の業務には多くの手間が費やされており、とくに所管部署である法務部には負担が集中していた。こうしたなかで、同社はワークフローシステムのリプレイスにあわせて、契約書管理業務の効率化にも取り組むことを決めた。

2つのシステムの集約先として
楽々Document Plusを選定

新たなシステムの導入に向けて、サザビーリーグは求める機能要件をまとめた比較表を作成。約130項目の機能要件を設定し、複数の製品を比較検討した。その結果、選定されたのが楽々Document Plusだった。選定の決め手は検索性の高さ。添付ファイルの中身を検索対象にできる「全文検索」の機能を備えている。そのため、膨大なデータのなかからでも瞬時に必要な文書にたどり着ける。とくに、サザビーリーグでは保管されている膨大な契約書の検索に効果が期待できた。

また、コスト面でも魅力的だった。当初、サザビーリーグでは既存のワークフローシステムをアップデートして継続利用する案も検討されたが、アップデート後は運用コストが増大することに加え、既存の文書管理システムも並行して運用しなければいけない。一方で、楽々Document Plusはワークフローシステムで行っていた経理業務と、文書管理システムで行っていた契約書管理業務の両方で使える。これが実現すれば、2つのシステムを楽々Document Plusに集約することとなり、運用コストの大幅な削減が可能だ。

こうして楽々Document Plusの導入を決めたサザビーリーグは、情報システム部門を中心に経理部や法務部を巻き込んだ総計11名のプロジェクトチームを組成。楽々Document Plusの全社展開に向けて動き出した。この際にとくに注力したポイントとして、IRIS管理システムグループの福田結佑氏は「ユーザ側の負担を可能な限り軽減すること」を挙げる。

「サザビーグループはさまざまな業種業態の集合体で、現場の業務や商材、組織の規模もまちまちです。そのため、導入にあたっては、可能な限り、事業部門ごとに従来の業務フローやシステムの帳票レイアウトを維持する方針をとりました。たとえば、契約書の登録フォームです。楽々Document Plusは操作性に優れていて、柔軟にレイアウトを設定できるため、以前運用していた契約書管理システムと同様の登録フォームを狙い通りに作成できました」(福田氏)。

こうした取り組みを通じて、サザビーリーグはシステムの導入を着実に進めていった。導入は段階的に行われ、数社ごとにシステムを展開しながら、最終的にグループ全体への導入が完了した。

貴金属地金および各種産業用貴金属製品の製造販売を手がける
楽々Document Plusで運用している契約書登録フォーム。(項目は一部省略)
旧システムで運用していた申請書と同様のレイアウトを再現している。

7万件以上の文書を移行し、年間100万円以上を削減。
高い利便性が全社展開を後押し

現在、サザビーリーグでは、グループ全従業員の3,200名に楽々Document Plusが利用されている。管理している文書数は、契約書管理関連が約5万件、経理業務関連が約2万件にのぼる。既存の文書管理システムで管理していた文書はすべて移管され、それまで紙の帳票で保管されていた請求書処理の文書などもデジタル化が進んでいる。これにより、サザビーリーグは、2つの既存システムを楽々Document Plusへ集約し、改正電子帳簿保存法に対応した文書管理体制も確立できた。その効果について、IRIS管理システムグループプロジェクトマネージャーである三吉佐和氏は次のように解説する。

「両者を単純に比較はできませんが、既存の2つのシステムを継続して利用していた場合と比べると、年間のランニングコストは100万円以上削減されています。やはり2つのシステムを一つに集約したことによる削減効果は非常に大きいと感じています。また、請求書処理の証憑類の電子保存なども可能になり、改正電子帳簿保存法に対応した文書管理体制も確立しています。電子保存が可能になったことで、社内のペーパーレス化も進んでおり、法務部や経理部では大幅な業務効率化が実現しました」(三吉氏)。

さらに、石橋氏は、楽々Document Plusが想定以上に速やかに定着したことに驚いているという。既存のワークフローシステムは、操作性の問題などを理由にユーザから敬遠され、グループ全体に定着するまで10年ほどを要した。それに対して、楽々Document Plusは1年半ほどで全社展開を実現している。この早期定着を可能とした理由は、高い操作性と実用性故ではないかと石橋氏は分析している。

自社の成功事例を活かし、楽々Document Plusを外販ソリューションとして提供

楽々Document Plusの全社展開を実現したサザビーリーグは、これまで蓄積したシステムの導入や保守運用などの経験が、事業の強みになっている。その知見を活かし、今後は外販向けソリューションとしての提供を予定している。今後の展望について石橋氏は力強く語る。

「IRISはもともとサザビーリーググループの情報システム部門として、店舗運営からバックオフィス業務まで、リテールビジネス全体に関わってきました。どのような業態であっても必要なシステム全体構成を描くことは可能ですし、その後も実装だけでなく、さらにその先の事業の成長フェーズに応じた提案も得意としています。今回の導入を通じて、楽々Document Plusの有用性や利便性を確信できました。今後は、この仕組みをクライアントの文書管理最適化に向けた提案として、積極的に活用していきたいと考えています」(石橋氏)。

自社での成功を出発点に新たなビジネス展開を図るサザビーリーグおよびサザビーリーグIRIS。楽々Document Plusの優れた機能 群が、企業の競争力強化に貢献する有力なツールとして、今後さらに注目を集めそうだ。

代表取締役社長
石橋 晃 氏
管理システムグループ
プロジェクトマネージャー
三吉 佐和 氏
管理システムグループ
福田 結佑 氏

サザビーリーグ様のホームページ

※本事例中に記載の組織名や肩書き、数値、固有名詞等は取材時点の情報です。

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