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セミナ-情報

導入事例

情報戦略課題実現に楽々Frameworkを導入
短期間でグループ2社の営業システムを構築

株式会社島津ビジネスシステムズ様

Javaでの基幹システム構築に取り組むに際し、データ中心の設計技法と楽々Frameworkを採用。

島津グループの情報戦略課題と新技術・新手法の選択

株式会社島津ビジネスシステムズ 代表取締役社長 槌田 義之氏

株式会社島津ビジネスシステムズ
代表取締役社長
槌田 義之氏

目まぐるしく情報化の技術革新が進む現在、企業のIT部門は、単に業務の合理化を推進するだけでなく、企業戦略の実行部隊としての役割をも担っている。島津ビジネスシステムは、島津グループのIT部門として、グループの情報戦略課題、「子会社を含めたグループ全体のITのレベルアップ」と「全体最適の推進」に取り組んでいる。同社代表取締役社長の槌田氏は、「メーカの情報システム部門として、経営の様々な分野に向けて情報技術を戦略的にどう使っていくのかを考えなければならない」と語る。「技術の蓄積や新技術の導入についても、担当者を一部署に集中させ、全社横断的な視点での検討を指示した」。

早速、技術グループで調査・検討を開始。今後の方向性としてJavaによるWebシステムを採用していくことを決定した。しかし、実際にJavaでの開発にトライしてみると、課題に直面した。「Javaは自由度が高い分、自己流の開発に陥りやすい。また、Javaだからオブジェクト指向で開発と言われても、自社のようなビジネスアプリケーション中心の開発をするSEにはハードルが高すぎる。新基幹系システムは、科学的、システマティックな手法が必要だと痛感した」と、技術グループ課長の重松氏は語る。同時期、島津製作所の基幹系システムの老朽化に伴い、リプレースもせまられ、新技術・新手法の選択が緊急課題であった。

DOAとプログラムパターンを重視してJavaフレームワークを選択

株式会社島津ビジネスシステムズ 技術グループ課長 重松 久喜氏

株式会社島津ビジネスシステムズ
技術グループ課長
重松 久喜氏

このような状況で2002年1月、パイロットモデルとして、島津系列販売子会社(2社)の営業システム開発を行うことが決まった。納期は約1年である。しかも、社内では同時に2件の開発を抱え、技術者数にも制限ある状態であった。この条件下で新しい開発手法を導入することには、開発メンバーから不安や反対の声が上がった。

技術グループでは複数のJavaフレームワーク製品についての調査を急いだが、どのベンダー会社からも上記営業システムについて1年以内の開発は出来ないと言われた。ただ1社楽々Framework1.2(以降、楽々FW)を提案してきた住友電工情報システムを除いて。「楽々FWは、アプリケーションはデータベース設計が鍵と考え、DOA手法(データ中心設計技法)の一つであるT字形ER図を徹底的に活用しており、また通常の業務の大半をカバーしたプログラムパターンを搭載しているところに共感を覚えた。また、住友電工での実績があることも心強かった」と、重松氏は語る。DOAも独自では勉強していたが、実際の開発で使うのは初めて。しかし、標準的でない手法で開発するよりも、決まった方法で設計をしたかったという。

他社のフレームワークはJavaを完全に理解しないと使えない。前述の営業システムの構築にあたっては、業務に複雑なロジックが無く、比較的標準的な業務フローであるので、凝った画面は必要がない。概算費用を相談したところ、もっとも安価であったことも考慮して、楽々FWの採用が決まった。

開発当初はひたすらER図
ER図が出来上がると、開発は一気に進んだ

2002年6月より社内教育に入った。まずJava教育を実施し、Javaの基礎文法を知った後、楽々FWの講習を受講した。データベース設計者もホストでの経験しかなく、ER図は初めてであったため、住友電工情報システムより開発支援(SE1名・PG1名)を受け、OJTとしてER図、システム設定、コーディング等のスキルトランスファーを受けながら開発を進めた。

住友電工情報システムから開発のポイントを聞く。(1)短期間で開発を行うことを重要視する。画面の美しさ・操作性よりも、より早く稼動するメリットを得るという開発姿勢が重要である。(2)パターンを使う前提で設計行う。パターンに合った設計を実施する。パターンを使うことで、開発速度の向上、あるレベルの品質確保が得られる。(3)開発者の養成。VB経験者、COBOL経験者などからの転換を図っていく。

7月よりプロジェクトが始まり、データベース設計に入っていった。しかし、7月・8月は主としてユーザー折衝を繰り返しながらのデータベース設計で、ひたすらER図の作成だった。コーディングも画面も出来ない。何故出来上がらないのか、間に合うのかと不安になることもあった。エンドユーザーに「どんな画面になるのか」と聞かれても、「まだわかりません」と答えるしかなかった。「ER図が出来上がれば、後は一気に進む」住友電工情報システムの言葉を信じるしかなかった。

こうして2ヶ月をかけて、ER図が出来上がった。そのER図はそれまで見てきたデータベース設計図とは全く異なり、製品を見ているような印象を受けた。ER図が完成すると、画面・プログラム作成は一気に進んだ。住友電工情報システムの言葉は本当だった。

パターンを使った設計で、生産性は3倍

楽々FWの開発のキーポイントであるパターンについては、住友電工情報システムにサンプルプログラムの作成を依頼し、その過程を順に確認し、開発者全員が作成のコツを共有した。パターンが出来れば動くので、残りはエラーチェックである。マニュアル通りに作っても動かない時は質問する。Q&Aを繰り返し、それをサーバ上の「楽々虎の巻」フォルダーに記録して、誰もがノウハウを共有出来るようにした。

翌年4月、10ヶ月という短期間で、島津系列販売子会社(2社)の営業システムの開発をついに終了した。画面の細かい動き(項目の折り返し等)やレポート類は本番稼動しながら調整していった。最終的には、受注、仕入、検収、在庫管理、売掛管理等、約200の画面・レポートが出来上がった。

一画面あたりの生産性について、プログラマーの意見は、従来のCOBOLやVBでの開発と比べて3倍。データベース設計をしっかりしたので、基本的に手戻りはなかった。今回は初めての開発手法なので学びながらの設計であった。開発手法をマスターした後であったなら、もっと短納期だっただろう。

パターンを使った、型にはまった設計を嫌がる技術者もいる。しかし、業務改革力を重視するエンジニアは、楽々FWのパターンによる設計に反発しない。同社の本業は製品ソフトの開発ではなく、業務改革を支援するシステム開発なので、基本的に、開発に職人芸は不要である。早く、安く作って成果を上げる。楽々FWの特徴と同社の使命が一致した。

楽々FWIIでの開発 より便利に高品質に

2002年秋に、楽々FrameworkII(楽々FWII)がリリースされたことを受け、楽々FWでの開発は前述の2システムのみで終え、それ以後は楽々FWIIで開発をしている。楽々 FWIIでは、含有物質管理システム・売掛データ検索システムなどのアプリケーションを作成した。今、人事勤怠管理システムや支払手続きシステム(ワークフロー)などに着手している。現在、一番大きいプロジェクトは島津の中国の販売拠点向けの販売システムである。

楽々FWIIになりXPD※が大幅に強化された。XPDはプロトタイプ画面を作成しながら、エンドユーザーの意見が聞ける。後はXPDのデータをプログラムに加工して完成である。エンドユーザーは最終的な画面を見ないとシステムのイメージを抱きにくいため、この機能は極めて有効だ。

また、楽々FWIIではパターンが300種類まで増えた。その結果、コーディング量が減り、バグが少なくなることで、品質が向上した。また、画面の統一も図れるので、画面の設計に技術者のクセが出ない。それによってエンドユーザーも、画面推移が容易に予想出来るようになり、システム構築は大幅にスムーズになった。
※XPD:XML Program Definitionの略。楽々Frameworkプログラム定義ファイル。

新たなシステム構築を踏まえ
中国開発センターの設立と今後の課題

2004年1月には、中国にソフト開発センターを設立した。

現在、5名(中国人4名、現地採用の日本人1名)が、当社の仕事を専属で受け持ち、Java及び楽々FWIIを使い開発を行っている。

最後に同社代表取締役社長の槌田氏は、「中国の開発センターは開発の重要な拠点であり、さらに拡充していきたい。その中国の開発センターも含め楽々FWIIはシステム構築の基盤技術になっており、さらに活用していくつもりだ。

それには、楽々FWIIでの開発パートナーの拡大も期待しており、楽々FWIIのよさが広く認識され、マーケットが広がっていくことを期待している」と述べられた。

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